* ザッ ザッ ザッ まだ信じ切れていない自分がいる。 あの言葉が真実であって欲しい。 もし真実ならば私は、あの日から今日までの自分をいくら殴っても足りないくらい馬鹿だ。 確かに一君の言う通りで、総司は何よりも私を一番に考えてくれていた。 江戸を発つ時も私が寂しくならないように、辛くならないようにって私の事を遠ざけていたし、京に着いた時だって私が手を汚さないように、傷つかないように無理矢理江戸に帰そうとした。