黙って出て行き2日も家を開けたと言うのに何も聞いて来ない総司に恐る恐る問いかける。


「聞かないよ。亭主でもないただの病人が君の生活に口を挟む資格なんてないからね」


一体どんな気持ちでそんな言葉を紡いでいるのだろう。


想像するだけで胸が抉り取られるような気分だった。


「もうどこにも行かないからね」


そう言うと総司の腰に腕を回して抱きついた。


彼も震える腕を何とか動かして私の肩にそれを乗せる。


あなたの残された日々が彩るように。


歪に掛けた月に願った。