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あったかくて何だかふわふわと浮いているような気分だった。


私、死んじゃったのかな。


薄眼を開けて見ると視界が霞んで見えるがどうやら誰かに担がれているようだった。


思い出せないが、嗅ぎ覚えのある匂いがする。


「………このまま死んでしまいたい」


ボソッと呟くと突然視界が反転して臀部に強い衝撃が走った。


バチンッッッ


何が何だか理解するより早く続いて頰に衝撃が走る。


恐る恐る顔を上げると怒っているのか悲しんでいるのかよくわからない表情を浮かべる一君の姿が映った。


「本当に死にたいと思っているのか。ならば望み通り俺が殺してやる」


そう言うや否や刀を私の首元に充てる。


震えて声が出ず瞬きすら出来ない。


「お前は、たくさんの仲間の死に際に立ち会った。その中で死にたくて死んだ奴はいたか?」


その問いかけに仲間達の顔が脳裏を駆け巡る。