勇さん、何をしているの。


そこはあなたのいる場所じゃない。


そんな奴ら蹴散らしてここに戻ってきて。


私がこんなにも動揺しているのに彼は全てを受け入れたかのように穏やかな眼差しだった。


冗談じゃない。


私はまだあなたとやり残したことがたくさんある。


私だけじゃない。


あなたがいなかったら歳さんは、総司は、あなたを信じて着いてきた仲間はどうしたらいいの。


男が数多の罪人の首を切り落とした日本刀を高く振り上げた。


刹那、出会った頃からの彼との思い出が頭を駆け巡る。


ずっと目を瞑っていた彼が目を開けると私を見つめて笑みを浮かべた。


「_________________。」



彼が口を動かしているのがわかった。


声は出していないはずなのに私の耳にはハッキリと聞こえる。


勇さんの声が。


男が刀を振り下ろす。


全ての動きが遅く見えた。


「いやぁぁぁぁぁぁぁぁあああああああああああああっっっっっっっっっっ!!!!!!!」