咳き込む総司の背中をさすりながら眉間に皺が寄る。

最近は少し笑っただけでこの調子だ。


じわりじわりと病魔が総司を蝕んでいる。


少しずつ弱らせて私から彼を奪おうとしているんだ。


しばらくしてふぅーっと溜息を吐いた総司。


落ち着いたのだろう、背中から手を離すと少し冷たい彼の手を握った。


「ありがとう…」


少し掠れた声で言われ涙が滲む。


駄目だ、泣くな。


「今日の夕餉はつくしの雑炊にしようか。おふでさんほど上手には作れないけど」


「なに言ってるの?雪の作るご飯は日ノ本一美味しいよ」


その一言で俄然やる気が出る。


「ありがとう、そう言ってもらえると作り甲斐がある」


総司の頰に口づけを落とすと採取したつくしを持って炊事場へと向かった。