それからの事はあまり記憶がない。
ただ、カカが亡くなった日から1週間は、雨が続いた。
「……雨が好きな子だったね。カカは。」
縁側で、外を眺めていた私の隣に、ばぁちゃんが来た。
「カカはね、小さい頃から、雨が降ると外に走って行って、びしょ濡れで帰って来たんだよ。…変な子でしょ?」
そう言ってばぁちゃんは、目に涙を溜めながら笑った。
「……うん、変な子。」
ー ほらねカカ、やっぱり
雨が好きだ、なんて変だよ ー
ー 雨は、みんなの嫌われ者だよ ー
やっぱり私も 雨が
大嫌いだよ。
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