Secret answer ~キミノトリコ~

「とりあえず2人とも、中入らない?」
なぜか睨み合う2人に挟まれて、いたたまれなくなり口を開く。

…?

「…そうしたいのはやまやまなんだけど、僕、明日朝早いんだってこと忘れてた」

一瞬、なにかを思案するように真剣みを帯びた音くんの表情。
だけど次の瞬間には、それが気のせいだったと思わせるほどの笑顔が目の前には浮かんでいた。

「奏くん、外まで送って」
「…しょうがないな」
「あ、じゃあ私も…」
「茉優は待ってて。ご飯…作ってくれるんだよね?」

言葉と一緒に床に置かれたスーパーの袋に向けられた視線を受けて、言いかけた言葉を飲み込んだ。

「うん、まあそのつもりだったけど…」
「じゃあ用意始めてて?俺、早く茉優のご飯食べたい」
「わ、わかった…」

な、なんだこれ…
ご飯が食べたい、そう言われただけなのになぜか無性に照れ臭くなり、赤くなる顔を隠すように小さく俯く。

「今度は俺も食べにくるからねー!」
「はいはいわかった。ほらいくぞ」

そうして振り向きながら全力で手を振る音くんと、それを引っ張るそーちゃんの背中を見送ったすぐあとのこと。

「あ、これ…」
玄関に置かれていたサングラスに気が付いて。
手に取ったそれは、たしかに今日音くんが身につけていたものだった。