リビングに続くドア開けて、広すぎる部屋の中を見渡す。
「…やっぱ、1人で住むには広いよね」
無意識に口から零れ出た言葉の中にあるさみしさをを振り切るように、ぶんぶんと頭を横に振った。
「うわ、ひっどい顔…」
レンジで温めたタオルを手に向かった洗面所で、鏡にうつるなんともお粗末な自分の顔を見てため息が出た。
天を仰いで瞼の上にタオルを乗せる。温かさが目にも心にもじんわりと沁みた。
つい最近まで私は、この家で友達2人とルームシェアをして住んでいた。
3人でいる居心地が良すぎて結構な年数続いたそれは、親友である茜の結婚を機に終わりを迎えることになった。
もちろんさみしい気持ちはあったけど…茜の結婚は単純に嬉しかった。ものすごく。
大好きな人が幸せなのはやっぱり自分も嬉しいものなのだと、実感した。
もう一人の親友だった夕とそのまま一緒に住み続けるかどうかは最後まで悩んだけれど、このままぬるま湯に浸かっていたら本当に婚期を逃すのではないかという結論に至り、離れて暮らすことにして。
家賃にあまりお金を掛けたくなかった仕事人間の夕は茜の旦那の秘書を務めている桧山さんという人の家に間借りをすることになり、私は出来立てほやほやの彼氏とラブラブな同棲生活…を始める予定だった。
なのに。
「…やっぱ、1人で住むには広いよね」
無意識に口から零れ出た言葉の中にあるさみしさをを振り切るように、ぶんぶんと頭を横に振った。
「うわ、ひっどい顔…」
レンジで温めたタオルを手に向かった洗面所で、鏡にうつるなんともお粗末な自分の顔を見てため息が出た。
天を仰いで瞼の上にタオルを乗せる。温かさが目にも心にもじんわりと沁みた。
つい最近まで私は、この家で友達2人とルームシェアをして住んでいた。
3人でいる居心地が良すぎて結構な年数続いたそれは、親友である茜の結婚を機に終わりを迎えることになった。
もちろんさみしい気持ちはあったけど…茜の結婚は単純に嬉しかった。ものすごく。
大好きな人が幸せなのはやっぱり自分も嬉しいものなのだと、実感した。
もう一人の親友だった夕とそのまま一緒に住み続けるかどうかは最後まで悩んだけれど、このままぬるま湯に浸かっていたら本当に婚期を逃すのではないかという結論に至り、離れて暮らすことにして。
家賃にあまりお金を掛けたくなかった仕事人間の夕は茜の旦那の秘書を務めている桧山さんという人の家に間借りをすることになり、私は出来立てほやほやの彼氏とラブラブな同棲生活…を始める予定だった。
なのに。

