素直になれない


「リンはもう全部言いたいこと言ったんだよな?」


確認を求められてコクっと頷く。


「じゃあ、今度は俺の番だよな。リンにも聞く義務があるよな?」


義務?


まぁ、でも聞いてもらっておいて自分は嫌だなんて言えない。


再びコクっと頷いた私の前に椅子を引き寄せて座り、私の膝を自分の両足の間にはさむように固定した。


なによ、これ。


近いし逃げられないし。


急に不安になりながらもなんとか耐えた。


みっともなく狼狽えるなんてもっと嫌だ。


「最初に言っておく。
俺はリンとしか付き合っていない。
勿論恋人としてって意味で」


は?


「それと、リンが見たって言うその女の子は研修医仲間でしかも男だ」


「嘘!だって女の子の格好してた。背だって小さかったし可愛い顔だったし……」


「あいつが聞いたら真剣に怒る……嫌喜ぶのか?いやどうでもいいが。医局の懇親会で女装して演し物する練習しにうちに来ていたんだ。あいつ以外にもいたし」


女装した男の人?


だって、嘘……私の勘違い?