『兄貴は昔から責任感が強くて誰からも信頼される奴だったんだよ…そして、それを裏切りたくないと絶対に思う人間でもあったんだ』

要は死者を
ただ、ただ 雑に見送りするだけじゃなかったんだぁ…、こんなにも きちんと死者の事情をしってるなんて
凄いや……


出会った当初と
違う思いが込み上げてきているのがわかってきた瞬間だった…。


話続ける要。

『兄貴は、一度結婚した相手と離婚することは絶対にしたくなかったんだよ。気持ちはだんだんと薄れていくのはわかっていても、世間体を気にしていてそうもできない。
だけど、実の弟と気持ちを通わせる妻や弟が許せない。
仕事や昔ながらの頼られる立場でいなければいけない心情。
すでに限界なんて通りこしていたんだろうな』