『兄貴は、自分の寿命を売ったんだ。彼女の足の代金と引き換えにな…』

「なんで、そんなことできるのよ」

『先生の足は、もともと悪くて手術する予定だったんだよ、手術して成功する確率も僅かだ。それを、知ってる兄貴は死神と通じる場所に知らず知らず来て自分の命にかえても彼女の足を治すように願掛けしていたんだよ』
「だって…そんなのただの願掛け…」

『俺の上司が本当の交渉だと受理したくらいだ。兄貴の思いは本当だよ、ただ実際本人は交渉が成立したとは思ってもないけどな』