美沙のことを知りもしないヤツらに、あいつの可愛さなんて見せたくない。

肌は白いし、顔も小さい。

パッチリ二重にスっとした鼻筋、まつ毛は顔に影できるほど長い。

身長も160cmに近いし、誰もが振り返るほどだった。


「(コイツら今ここで消そうかな…)」

そんなことを思いながらネットに近づくと、美沙がこっちに気づいた。

最初は男子の多さに驚いた感じだったが、俺を見つけるとニッコリと微笑んできた。

「(かわいい…)」

そんな美沙に俺も微笑み返した。

たったそれだけの事でも嬉しかった。

後ろの方にいたにも関わらず俺の存在に気づいてくれた美沙に、愛おしさを感じた。

この時から美沙がモテることや美沙のことが好きだという、自分の気持ちに気づいた。