何気ない話をしながら歩いていると学校が見えてきた。

如月高校、ここが私たちのこれから通う学校。

校門に到着した私は視線を感じていた。

理由は分かっているからため息が出た。

視線は全て私の隣にいる治樹に向いてるから。

サラサラした色素の薄い髪にパッチリとした目、すっとした鼻筋に形の整った唇、180を超える長身。

目立たないわけがないもん。


「(治樹のこと好きな人が増えちゃった…)」

モヤモヤした気持ちになり、ため息が出た。