ライオンは、来ていたコートを脱ぎ、
傘がわりにわたしの上にかざした。


「行くぞ」

『うん』


ダーッと走りだす。

びしゃびしゃと、靴が音を立てる。

みればライオンの肩はびしょ濡れ。

わたしばっかり、守られてる。