「そ、それ。私です。
幽霊かはわかんないし、見間違いかもしれないですけど。」
ひぇー、噂ながれてるの?
なになに、どんなこと噂れてるの。
うわぁ、私の穏やかなライフがぁぁぁぁぁ。
とか思ってても、顔はとっても真剣さをキープ。
ちょうど良かった。そういって、先輩は続けた。
「いや、もともとね。男子寮に女子の幽霊が出ていたんだ。
なんでも、もともと男子寮と女子寮。
位置が逆にあったらしいんだ。
昔、建て替えた時に、
女子が多かったからって理由で女子寮の方が広く作られてるんだ。
お風呂の広さも女子寮の方が2倍くらいあるって聞くし。
シャワーもこっちは二つしかないけど、そっちは5つくらいあるんだろ?」
シャワーの数に思わず頷く。
少ないと思っていたシャワーは多いほうらしい。
「それで、なんで男子寮にいた幽霊がこっちにくるんですか。」
思わず最後の方は少し強く言ってしまった。
でも、仕方がないということにしよう。