「なんで、幽霊だなんていったんだ。」
かなり年配のおじいちゃん先生だからか、声に渋みと重みがある。
こんな時でなかったらタイプなのに。
そんな事を思いながら
私はこたえた。
「たまたま、見えたんです。
そして、聞かれたから答えました。
しかし、幽霊だなんて言っていません。
女の子がいた気がしたって。それだけですよ。」
「あのなぁ、田中。
お前が見えることを疑う訳じゃないが、
世の中にはそういうのが嫌いな奴だっている。
言っていいことと悪いこと、
わからない年じゃないだろう。」
私はなんで怒られているのだろう。
私は別に幽霊を信じてる訳でもない。
見える分けてもない。
だいたい、聞いて秘密にされる方が嫌な人だっているんじゃないかとか。
そんな反抗的な言葉が次々と浮かんだ。