「福岡さんたちは、大河センパイの本命が知りたいだけなんでしょ? だったら、本人に聞いてみれば? あたしに聞くのって、なんか変だよ」
「なっ……!」

 怒りと恥ずかしさで、福岡さんたちの顔が赤くなった。

「なんでそんなこと言われなきゃなんないのっ!?」
 そりゃ、こっちのセリフだっつーの。

「大河先輩とちょっと仲がいいからって、そういう態度を取るんだ? なんか、超ヤな感じー」
「……行こ」

 わけわかんない。
 心配そうに様子をうかがっていた友達が、今の4人のほうに目をやりながら、
「気にすることないよ。福岡さんたちって、いつもああだから」
と、言ってくれたのが、せめてもの救いだった。