「お待たせしました~」

そういって出てきたけんちゃんはかっこよくてワックスまでしていて。


「だっさ。」


いつもそう。思ってることと反対のことが口から出てくる。


「ださいって、、まったくゆめは。」


機嫌がいいのか、いつものようにつっかかってこない。


二人でこうして出かけるのは妙に久しぶりで心なしか緊張する。


「おい! ゆめ! お前のワンピースの下のほうでっかい染みついてる。」


え、。


「うそでしょ!」


慌てて確認するけど染みなんてついてない。


「だーまされた。ハッピーエイプリルフール!」


そういってにやけてるあいつ。


「おもしろくない!! もうけんちゃんだいっきらい、」


わたしがだませれるの好きじゃないって知ってるくせに。