冬の寒さもやっと去っていって、春らしい天気。
機嫌のいいわたしはお気に入りの白いワンピースを着て、デニムを羽織ってあいつの家のチャイムをひるむことなくおす。
幼なじみだけであっていつでも会える環境にいれるのは本当にラッキー。
ただ問題は、あいつの前だと口が悪くなっちゃうってこと。
好きなのに、正反対のだいっきらいしか言えないの。
だけどエイプリルフールは嘘をついていい日だからだいっきらいって言っても本当は大好きって伝えることになるってわけ。
そんなことしてもあいつに分かるわけないけどね。
そんなこんな考えてたらドアがあいた。
「お、おはよう。朝からゆめは早いな。どうかした?」
大きなあくびをしながらドアを開けたのはけんちゃん。あいつのこと。
確かに7時は早すぎたか。でも今日のわたしには関係ない。
「せっかく高校三年生になれたし遊びに行くよ!!」
「はあ、、。そこは勉強をするのが普通じゃないの?」
むむむ。
「なんでけんちゃんはいっつも否定するわけ。あーもーだいっきらい! かいたいものあるからショッピングモール行くよ!」
「言ってることが矛盾してるんだけど。」
なんかごにゃごにゃ言ってるけんちゃんをパジャマのまま連れて行こうとしたら着替えるって家に戻ったからしかたなく待ってあげてる。