迷っているときに、潤くんは答えをくれた。
 それじゃあ、潤くんのことで迷ったら、私は誰に頼ればいいの?
 友達? 先輩? 家族? 先生?
 ――みんな信頼できる人たちばかり。
 だけど、代わりにはならない。
 潤くんの代わりには。

 私は本当にひとりにされてしまった。

 ――オレたち……少し距離をおいたほうがいいのかもな。

 潤くんはそれでいいかもしれないけど、私はふたりでいることに慣れすぎてしまった。
 今更『じゃあね』と言われても、戸惑ってしまう。
 しょせん私はその程度?
 私の代わりはいくらでもいるの?
 そうだとしたら、こんなショックなことってない。
 私から離れるというのなら、せめて、私から奪ったプライドを返して。
 でなきゃ、理解できない。
 距離をおく必要なんて、わかんない。
 わかりたくもない。

 いろいろと思うところはあるけれど、それでもやっぱり潤くんは大切な人。
 私が私でなくなってしまうくらい、影響力のある人。