『もう、いいわ。こんなの』
『えっ』
あの後、おばさんは美実を叩き叱り口論となった。
『何が元に戻りたいだよっ』『何が謝りたいだよっ』『あんたらはいつだって由理華しか見ていない癖にふざけんじゃあねえよ!』と暴言を吐き、その言葉にキレたおばさんとまた口論となりそのまま部屋から出てこなくなった。
もう少しだったのに、もう少しで心が緩み始めていたのに。
『お母さん達は、美実のこと何も分かってない。
何も分かってないよ、あの子は』
結局の原因は由理ちゃん自身だと本人は言っていたけど、でもそれに対して傷付けてズタズタにさせたのは、紛れもなくご両親だった。
ご両親が由理ちゃんと同じように対等に接していたら、もう少し優しさを与えてあげていれば、必要以上に比較などしなければ、美実が心を閉ざさなくグレたりもしなかったかもしれない。
由理ちゃんだって、居心地悪さや美実とご両親の関係に嫌気をささなかったかもしれない。
『結局、無駄な足掻きだって事よ。見たでしょ、あの発言。あれが親に対する態度かしらね』
その言葉に由理ちゃんは『お母さん達が美実をあんな風にさせたんじゃない』と思ったそうだ。
『あんな奴、生むんじゃなかったわ』
『なっ』
『本当っ出来損ないがっ』
『お母さん!』
言って良い事と悪い事がこの世に存在するように、おばさんの言葉は悪い言葉だった。
『っ美実』
その会話を偶然にも聞いてしまった美実は、その瞬間、一瞬おばさんに対して悪意のある睨みを向け去っていったそうだ。
そして、数日後美実は忽然と家から姿を消したと言う。
誰にも何も言わず荷物ともに消えたのだと。
それ以降、ご両親は美実を消えた存在として、乱雑に扱うようになった。
由理ちゃんは消えてしまった美実を気にかけて探していたが一向に見つかる事はなかった。
由理ちゃんは美実の事を理解するように何度も何度も実家に帰りご両親に説得していたが、一度も聞く耳を持つ事はなかったのだった。
壊れてしまった歯車は決して戻る事はなく、その方向性は最悪な方向に向かっていた事に誰しもが気付いていなかった。
『えっ』
あの後、おばさんは美実を叩き叱り口論となった。
『何が元に戻りたいだよっ』『何が謝りたいだよっ』『あんたらはいつだって由理華しか見ていない癖にふざけんじゃあねえよ!』と暴言を吐き、その言葉にキレたおばさんとまた口論となりそのまま部屋から出てこなくなった。
もう少しだったのに、もう少しで心が緩み始めていたのに。
『お母さん達は、美実のこと何も分かってない。
何も分かってないよ、あの子は』
結局の原因は由理ちゃん自身だと本人は言っていたけど、でもそれに対して傷付けてズタズタにさせたのは、紛れもなくご両親だった。
ご両親が由理ちゃんと同じように対等に接していたら、もう少し優しさを与えてあげていれば、必要以上に比較などしなければ、美実が心を閉ざさなくグレたりもしなかったかもしれない。
由理ちゃんだって、居心地悪さや美実とご両親の関係に嫌気をささなかったかもしれない。
『結局、無駄な足掻きだって事よ。見たでしょ、あの発言。あれが親に対する態度かしらね』
その言葉に由理ちゃんは『お母さん達が美実をあんな風にさせたんじゃない』と思ったそうだ。
『あんな奴、生むんじゃなかったわ』
『なっ』
『本当っ出来損ないがっ』
『お母さん!』
言って良い事と悪い事がこの世に存在するように、おばさんの言葉は悪い言葉だった。
『っ美実』
その会話を偶然にも聞いてしまった美実は、その瞬間、一瞬おばさんに対して悪意のある睨みを向け去っていったそうだ。
そして、数日後美実は忽然と家から姿を消したと言う。
誰にも何も言わず荷物ともに消えたのだと。
それ以降、ご両親は美実を消えた存在として、乱雑に扱うようになった。
由理ちゃんは消えてしまった美実を気にかけて探していたが一向に見つかる事はなかった。
由理ちゃんは美実の事を理解するように何度も何度も実家に帰りご両親に説得していたが、一度も聞く耳を持つ事はなかったのだった。
壊れてしまった歯車は決して戻る事はなく、その方向性は最悪な方向に向かっていた事に誰しもが気付いていなかった。


