願う先にある想い

『………っ』



由理ちゃんが受け入れ涙を流した途端、美実が由理ちゃんの首を絞めていた手の力が緩くなる。



その途端、ポツリと美実の目から涙が落ちてきたという。



そして、泣きながら由理ちゃんに訴えるように問い詰めた。



『なんでなのよ!なんで、受け入れんだよ!抵抗ぐらいしろよっ 簡単に諦めるとか、自分の意思はないのかよっ 私なんかよりあんたの方が価値があるべきだろうがっ』



『私の存在によって美実を傷付けていたのは事実だから……。だから、それを望んでるのなら私はそれでいい。それでいいの…殺したいのならそれでいい』



『……っ』



由理ちゃんは本当はいつも美実の事を思ってて、決して嫌ってた訳じゃなかった。



ただ、すれ違っていただけなのかもしれない。



何もできなかった自分が悔しかったと。



『由理…』



もしかすれば、あの時何かのチャンスだったのかもしれない。



美実の気持ちが引き戻せさせるチャンスだった。



でも…そんなチャンスにいつも誰かの邪魔があったんだ。




【ガチャッ】



『なっ何をしてるの美実!由理華からどきなさい!』



おそらく美実の叫び声に気づき、様子を見に来たのであろう。



おばさんはその時、美実をはねのけ由理華に手を伸ばしたのだった。



『……っ』



その時、何を感じたのかは分からないが、はっきりした感情が見えたのではないのかと。



引き寄せていたはずの美実の心が一瞬で戻ってしまったのだった。



美実に由理ちゃんはいつも手を伸ばして救い出すきっけは確かに与えていたんだ。



でも、いつもいつもその間に妨げという障害が降り注いでいたんだ。



だから、どれだけ頑張って救い出すきっかけを向けてあげても、最後まで心を開かせる事など出来ないんだって。



そう、ご両親という妨げが……。