どうしたらいいのか分からず、とにかく誰かを呼んでこなきゃいけないと思い病室を出ようとあやふやな感情のまま扉に向かった。



と、その時——。



「美沙樹、もう来てるかな」



病室の外から葉月くんの声がした。



「!?」



私はすぐさま外へと出た。



「あ、きてたね。おばさん、どう?——」



葉月くんの姿を見て思わず気持ちが揺らいだのか、私は彼に近付き頭を肩にくっつけた。



「えっ?美沙樹!?ど、どうしたの?」



「…っ…」



私は体を縮こませ小さくうずき体をゆだねた。



「美沙樹…。何かあった?」



「どうしよう」



「……」



「お母さんがぁ…」



私はささいな声で震えながら呟いた。



「えっ!? 何が…?」



私の異常な言動に葉月くんは何かあったのだと察して尋ねてくる。



「おっお母さんが」



「…!」



あたふたする私に葉月くんは、スッと病室に入り衝撃な状況を目にする。



「!?うそ、だろ。なんで!」



「わからない」



「とりあえず、先生を呼ばないと」



「…うん」



それから、医師とナースを呼びやってきた。



どちらにせよお母さんは、遅くとも早くとも助からなかったと。



なぜなら、心臓を深くやられていたから。



私が来た時、まだ息があったのは奇跡としか言いようがなかったらしい。



また、その後、警察の人もやってきた。