今日は土曜でいつもなら学校はあるのだけど、この日は学校の都合で休日となっている。
明日はお母さんの退院の日なので今日は持って帰れそうな物を持って帰ろうと、少し大きめのかばんを持って行こうと思う。
午後12時、私はお母さんに持って行く物を取りにお母さんの部屋へと入った。
「えっと…タオルと明日の下着とパジャマとー」
声に出しながら、タンスを開けて一つ一つ手にとっていく。
「これだけかな。あ!そうだ」
かばんに持って行く物を入れると、何かを思い出したかのように部屋を出る。
「忘れてたよ。
お母さんから持ってきて欲しいって頼まれてたの」
私は1階のタンスの部屋に行き取りに行く。
「これだね。これ、なんだろう?」
タンスには布かばんが入っていて、それこそがお母さんが持ってきて欲しい物だけど、中には何が入っているのかは分からず、思わずじっと見つめるが、「まあ、いっか」と気にせずお母さんの部屋へと戻った。
「………」
かばんをよくよく見ると結構カスカスで、ほとんど底の部分だけで終わってる。
「まあ、いいよね。
どうせ帰ってくる時に、一杯になって帰ってくるし」
そう頷きかばんを持って部屋を出ようとする。
———と、その時。
【ガシャン】
お母さんの部屋から突然何かが落ち壊れた音が響いた。
「ひゃっ!?」
大きな音に思わず声を出してしまった。
「び、びっくりした~」
おもむろに体を動かし落ちた方向へ歩きしゃがみ込む。
「あちゃあ~どうしよう」
完全に壊れている。
「帰った時なんて言おう…」
思わず溜め息がつく。
割れた欠片を一つ拾い上げて見る。
「…これ」
ふとある事に気付いた。
「これ、お母さんが大事にしていたガラスの置物」
(なんで落ちたんだろう?端には置いてなかったはずなんだけどな)
「んん?」
不思議に思い首を傾ける。
「っ!?」
その途端、思いもしない考えが脳裏に走った。
「あっ……っ…夢…」
そして同時に脳裏に走ったのはある夢だった。
頭のサイドに軽く手を添え唇を噛み締めた。
「た、単なる偶然だよ。そうに決まってる。
違うから…あれは」
考えを掻き消すように頭を横に振る。
「はあ…うん、大丈夫」
なんとか動揺を落ち着かせ立ち上がる。
(これは…ただ落ちただけ。落ちそうな場所にたまたま置いてあって何かに当たり、元の位置に戻すのを忘れていただけ。…そうに違いない)
と、心に言い掛けながら、リビングへ向かう。
「これは、仕方ないよね」
落ちてしまってバラバラに割れたガラスの置物を小ささほうきとちりとりですくい上げ、サイドボートにハンカチを置きその上に落ち割れたガラスの置物を一つ一つ置いていく。
それを危なくないように布ハンカチでくくる。
「これで、いいよね。…はあ」
なんとなくため息が出る。
明日はお母さんの退院の日なので今日は持って帰れそうな物を持って帰ろうと、少し大きめのかばんを持って行こうと思う。
午後12時、私はお母さんに持って行く物を取りにお母さんの部屋へと入った。
「えっと…タオルと明日の下着とパジャマとー」
声に出しながら、タンスを開けて一つ一つ手にとっていく。
「これだけかな。あ!そうだ」
かばんに持って行く物を入れると、何かを思い出したかのように部屋を出る。
「忘れてたよ。
お母さんから持ってきて欲しいって頼まれてたの」
私は1階のタンスの部屋に行き取りに行く。
「これだね。これ、なんだろう?」
タンスには布かばんが入っていて、それこそがお母さんが持ってきて欲しい物だけど、中には何が入っているのかは分からず、思わずじっと見つめるが、「まあ、いっか」と気にせずお母さんの部屋へと戻った。
「………」
かばんをよくよく見ると結構カスカスで、ほとんど底の部分だけで終わってる。
「まあ、いいよね。
どうせ帰ってくる時に、一杯になって帰ってくるし」
そう頷きかばんを持って部屋を出ようとする。
———と、その時。
【ガシャン】
お母さんの部屋から突然何かが落ち壊れた音が響いた。
「ひゃっ!?」
大きな音に思わず声を出してしまった。
「び、びっくりした~」
おもむろに体を動かし落ちた方向へ歩きしゃがみ込む。
「あちゃあ~どうしよう」
完全に壊れている。
「帰った時なんて言おう…」
思わず溜め息がつく。
割れた欠片を一つ拾い上げて見る。
「…これ」
ふとある事に気付いた。
「これ、お母さんが大事にしていたガラスの置物」
(なんで落ちたんだろう?端には置いてなかったはずなんだけどな)
「んん?」
不思議に思い首を傾ける。
「っ!?」
その途端、思いもしない考えが脳裏に走った。
「あっ……っ…夢…」
そして同時に脳裏に走ったのはある夢だった。
頭のサイドに軽く手を添え唇を噛み締めた。
「た、単なる偶然だよ。そうに決まってる。
違うから…あれは」
考えを掻き消すように頭を横に振る。
「はあ…うん、大丈夫」
なんとか動揺を落ち着かせ立ち上がる。
(これは…ただ落ちただけ。落ちそうな場所にたまたま置いてあって何かに当たり、元の位置に戻すのを忘れていただけ。…そうに違いない)
と、心に言い掛けながら、リビングへ向かう。
「これは、仕方ないよね」
落ちてしまってバラバラに割れたガラスの置物を小ささほうきとちりとりですくい上げ、サイドボートにハンカチを置きその上に落ち割れたガラスの置物を一つ一つ置いていく。
それを危なくないように布ハンカチでくくる。
「これで、いいよね。…はあ」
なんとなくため息が出る。


