翌日、朝10時頃にスマホにメッセージが届いた。



葉月くんからだった。



「葉月くん、来てくれるんだ」



葉月くんは時々だけど、お母さんの所に来てくれる。



葉月くんが来ると、やたらとお母さんは葉月くんと嬉しそうに話す。



で、葉月くんが帰った後に必ず言う言葉が、『あーやっぱりいいわね。かわいい男の子は~?』と。



初め聞いた時は、かっこよくてかわいい男の子が好きなのかな、と思っていた。



でも、後からお母さんが言うには、私が親しい男の子が出来たのは初めての事だったので、それがお母さんにとっては自分の事のように嬉しいんだと。



でも、お母さんは葉月くんと話すの本気で嬉しそうに見えるけど。



お父さんはお父さんで゛なんか悲しい゛とか言ってたし。



それに対し、私が「何に?」って聞いたら「2人に」って一体どういう事なんだか。



なんか、よくわかんなかった。



最初は警戒していたのに、私には男の子に関わる事を禁止しているのに、葉月くんの良さに理解した途端ころっと態度が変わるんだから。



でも、お母さんにとっては葉月くんは良い印象を持てている事なんだろうな。



でも、ひとつだけ不思議な事があった。



お母さんは葉月くんに対して「きっと彼はもしかしたらね」とよく意味深な言葉を呟いている事があった。



あれはどういう意味での言葉なんだろう。