願う先にある想い

私は不思議に思いながらも付いていくが、そこは授業以外では訪れないB校舎の4階だった。



見渡す否や誰もいなかった。



(なんで、ここ?)



ほんの少しだけ違和感を覚えた。



と、ふとある部屋の扉が開き葉月くんが出てきた。



思いもしない事だった。



「あれ、何やってんだ?」



「葉月くん……」



鍵を閉めて白石さんの所ではなく私の所に来て、キョトンとしながら尋ねた。



当たり前の事だろう。



今まで一度も白石さんと話した事も挨拶さえもした事もなかったのだから。



「なんでいるの?」



「ん?用事頼まれたから」



「そうなんだ」



あそこって確か、社会準備資料室だ。



(何の用事だったんだろう?)



そんな事を疑問に考えていると、不意に「ちっ」と白石さんの舌打ちが聞こえてきた。



「!」



(舌打ち?)



やはりこの違和感は気のせいではなかったのかもしれない。



私と白石さん2人でいるのが不思議とは思われていたはず。



そんな疑問をまた葉月くんは白石さんではなく私に聞いてきた。



そんな行動を白石さんは更に私に苛つきを見せているとは知らずに。



「なんで、ここにいるんだ?」



「話があるって」



「あいつが?」



「うん」



「なんで?」



「さあ、よく分からなくて」



「ふーん」



葉月くん自体でも疑問を思っている感じだ。



確かに疑問である。



そもそも、私に何の話があると言うのだろうか。



「…………」



葉月くんは考えむように黙り込んだ。