「ねえ、よく買うお店とかあるの?」



「えっと……」



あるちゃあ、あるけど……。



「でも、いいの? 本当に女の子ぽいお店だし、葉月くんからすれば入りづらくない?」



「ん? 大丈夫だよ」



どういう自信で大丈夫だと言っているのかは分からなかった。



「いいのあった?」



私がいつもよく行く雑貨屋さんに来たけど、正直今はあまりいいのがなさそうだ。



「うーん、いいかな。いいのないし」



「そっか」



本当の事を言うと、買いたいという感情が起きないのが本心だ。



「………」



なんとなく沈んでいる私に葉月くんは、また突発的な発言をしてきた。



「ねえ、お腹すかない?」



「えっ」



「俺、甘い物食べたいんだよな〜」



「甘い物?」



時間帯見れば3時過ぎで、なんとなくお腹すく時間帯かもしれないけど。



「この近くにカフェにすっごくかわいいスイーツあるんだって! 行こうよ」



「う、うん」



やっぱり、葉月くんって思った通りのかわいい人じゃないのかと思うけど。



入ったお店は女の子が好きそうなおしゃれなお店だった。



葉月くんって甘い物好きだったんだ。