「正直、優弥の事は分からなくなるんだ」
「そうなんですか?」
お父さんなのに分からなくなる事があるんだ。
(あ)
ふと思い出した事がある。
私のお父さんもお母さんが私を過保護にしている事がよく分からないといつも言っていた。
そこまで過保護にしないでいいじゃないのかって。
同じ事なのか。
「あいつをそうさせているのは、結局は周りなんだよね。僕も瑠伊も親戚の人間も全員が悪いんだ」
結局の所、周りが理解しないと同じ過ちが繰り返される。
どうしようもない事だ。
「けど、あいつは瑠伊にあそこまでの虐げさせている事が納得いかなく、自分の事を虐げられようが何されようがどうでも思ってるみたいで。そういう風に心を失くさせてしまったんだ。僕がもっと早くに気付いてあげれば、ならずに済んだのかなって。あの時もあの時も後悔ばかりだよ、ずっとね」
いつだったかお母さんは言っていた。
家族の事を隠していたけど、一度だけ教えてくれた事があった。
『私の人生は後悔ばかりの連続だった』と。
『戻れるのなら戻りたい』と。
『けど、どんなに願っても叶わない』事だと。
その通りだ。
私も美実さんを怖がらなかったら、もっと早くに聞いていれば、お母さんは殺されずに済んだのかもしれない。
ここあさんも同じような事を言っていたから。
みんなそう、事の仮定ばかり述べて、後悔して落胆させられている。
分かってても、同じ繰り返しなんだ。
でも、夢がそうさせてくれないのだろう。
「けどさ、そんなの誰も望まないのにね。瑠伊だって自分の息子が自分と同じような感情になっているなんて望むはずないじゃないか。瑠伊はいつだって望んでいたのに」
「………」
葉月くんのお母さんはきっと葉月くんが幸せになってほしくて、暗い心など持ってほしいなんて思ってなかったっと思う。
「瑠伊もさ、同じでさ。鬱までなったっというのに、間違ったままで良いと言ってさ。すぐに釈放されたから罪にならなかったものの。もしなったら本当にどうするんだって話しだよ。もっと自分を大切にしてほしいのに、優弥もなんで自分を傷付けてまで媚び売る必要なんてないじゃんか」
葉月くんのお父さんの訴えは葉月くんに届くのだろうか?
葉月くんの心に理解を求められるのだろうか。
私は何を向けたらいいのだろう。
「そうなんですか?」
お父さんなのに分からなくなる事があるんだ。
(あ)
ふと思い出した事がある。
私のお父さんもお母さんが私を過保護にしている事がよく分からないといつも言っていた。
そこまで過保護にしないでいいじゃないのかって。
同じ事なのか。
「あいつをそうさせているのは、結局は周りなんだよね。僕も瑠伊も親戚の人間も全員が悪いんだ」
結局の所、周りが理解しないと同じ過ちが繰り返される。
どうしようもない事だ。
「けど、あいつは瑠伊にあそこまでの虐げさせている事が納得いかなく、自分の事を虐げられようが何されようがどうでも思ってるみたいで。そういう風に心を失くさせてしまったんだ。僕がもっと早くに気付いてあげれば、ならずに済んだのかなって。あの時もあの時も後悔ばかりだよ、ずっとね」
いつだったかお母さんは言っていた。
家族の事を隠していたけど、一度だけ教えてくれた事があった。
『私の人生は後悔ばかりの連続だった』と。
『戻れるのなら戻りたい』と。
『けど、どんなに願っても叶わない』事だと。
その通りだ。
私も美実さんを怖がらなかったら、もっと早くに聞いていれば、お母さんは殺されずに済んだのかもしれない。
ここあさんも同じような事を言っていたから。
みんなそう、事の仮定ばかり述べて、後悔して落胆させられている。
分かってても、同じ繰り返しなんだ。
でも、夢がそうさせてくれないのだろう。
「けどさ、そんなの誰も望まないのにね。瑠伊だって自分の息子が自分と同じような感情になっているなんて望むはずないじゃないか。瑠伊はいつだって望んでいたのに」
「………」
葉月くんのお母さんはきっと葉月くんが幸せになってほしくて、暗い心など持ってほしいなんて思ってなかったっと思う。
「瑠伊もさ、同じでさ。鬱までなったっというのに、間違ったままで良いと言ってさ。すぐに釈放されたから罪にならなかったものの。もしなったら本当にどうするんだって話しだよ。もっと自分を大切にしてほしいのに、優弥もなんで自分を傷付けてまで媚び売る必要なんてないじゃんか」
葉月くんのお父さんの訴えは葉月くんに届くのだろうか?
葉月くんの心に理解を求められるのだろうか。
私は何を向けたらいいのだろう。