願う先にある想い

でも、今回の夢は少し変だ。



確かに私の周りに起きる起きた人の記憶の夢しか見ないからだ。



つまり私が経験する夢以外はないはずなのだけど。



この夢は私の知らない夢を出てくる。



まさかと思うけど、これは葉月くんのお母さんが私の夢に潜り込んで見せているものではないだろうか。



そんな気がした。



普段見る夢は曖昧で淡い記憶でしかない。



でも、この夢ははっきりと記憶に残って、まるで現実に起こっているような現実味のない感じで記憶に残る。



目を覚めてもはっきりと覚えていて、ずっとずっと覚えているのだ。



それだけはっきりしているものだ。



そして、必ず現実に起こる起きた事になる。



正直、この夢を見て起きると頭痛と寝心地の悪さを感じながら目が覚める。



寝ていたはずなのに、すごく疲れるという感覚が襲われるのだ。



あれ、いつの間にか雰囲気が変わった。



誰が私に向けて立っている。



誰だろう?



あれは…あれ顔が良く見えなくて、誰なのか分からない。



その人に向けて歩き出した筈なのだが、歩いても歩いても一向に前に進まない。



ただ、その場で足踏みをしているような感覚だった。



なんで、進まないのだろう?




あ、また雰囲気が変わった。



ころころと雰囲気が変わる夢だ。



でも、女の人は一定の距離で立っている。



ん? 声が聞こえる気がする。



〈あなたが美沙樹 響ちゃんね〉



やっぱりだ、この人葉月くんのお母さんだ。



〈ごめんなさいね。あなたが不思議な力をある事で利用して夢の中に入り込ませて貰ったの〉



そうか、幽霊になったら本体が失くなるがそういう事も出来るのか。



〈私は未だに優弥が心配で成仏出来ずにいるの〉



おばあちゃんも同じなのだろう。



〈あなたのお母さんも同じようにあなたを見守ってるわ〉



お母さんはあれから私の前に現れてくれないけど、近くにいてくれてるんだ。



ただ、接触できないだけなのだろう。



きっとお母さんと会っているんだ。



その言葉に安心できるものがあったのかもしれない。