由理ちゃんはいつも言っていた。
最初私は由理ちゃんが逃げている事も響ちゃんに美実の事や心原の事を一切教えていなかった事に対して違和感を感じていた。
響ちゃんも心原の血を通っているのだから、遅かれ早かれいずれは心原の秘密を知る事になるのだから響ちゃんに教えるべきだと思っていた。
けど、由理ちゃんは堅くにも一切教えようとしなかった。
せめて私という人物がいるだけでも教えた方がいいと思っていたのに、それさえも由理ちゃんは許してくれなかった。
『ねえ、由理ちゃん。どうしてダメなの?
隠したって結局はいつか知る事になるよ。だったら教えた方が』
『本当にそうな事が良い事だって思ってるの?』
『だってそうでしょ?
隠したって何の意味もないじゃない?』
『そりゃあいつかは知る事になるけど、けど今は今だけ何も知らないで普通に生きてほしいの。
ここあだって思った事あるでしょ?普通の家系に生まれたかったってあるでしょ』
『………』
確かに何度も普通がどれだけ良かったか思った。
『もしよもし、ここあの子供に心原の残酷な事件を教えるの?まだ小さい子供に教えるの?
それでもしよ、もし美実と同じ感情や私のような感情を持ち合わせたら、ここあはどうするの?黒い感情を持ってしまったら、私はもう以前のように響と真っ直ぐに接せる勇気なんてない。ないわよ…そんなの』
そう言って、由理ちゃんは私に攻め立てるように泣き崩れていた。
由理ちゃんはすごく臆病で、響ちゃんを守る事だけで必死だった。
そして、黒い感情など身に付ける事でなく真っ直ぐな心で生きてくれる事を求めていた。
何より願望としたらおそらく、このまま何も知らず一生を生きてほしいのが由理ちゃんの願望だったんだ。
それは、これからも変わらず変わらなかったんだ。
最初私は由理ちゃんが逃げている事も響ちゃんに美実の事や心原の事を一切教えていなかった事に対して違和感を感じていた。
響ちゃんも心原の血を通っているのだから、遅かれ早かれいずれは心原の秘密を知る事になるのだから響ちゃんに教えるべきだと思っていた。
けど、由理ちゃんは堅くにも一切教えようとしなかった。
せめて私という人物がいるだけでも教えた方がいいと思っていたのに、それさえも由理ちゃんは許してくれなかった。
『ねえ、由理ちゃん。どうしてダメなの?
隠したって結局はいつか知る事になるよ。だったら教えた方が』
『本当にそうな事が良い事だって思ってるの?』
『だってそうでしょ?
隠したって何の意味もないじゃない?』
『そりゃあいつかは知る事になるけど、けど今は今だけ何も知らないで普通に生きてほしいの。
ここあだって思った事あるでしょ?普通の家系に生まれたかったってあるでしょ』
『………』
確かに何度も普通がどれだけ良かったか思った。
『もしよもし、ここあの子供に心原の残酷な事件を教えるの?まだ小さい子供に教えるの?
それでもしよ、もし美実と同じ感情や私のような感情を持ち合わせたら、ここあはどうするの?黒い感情を持ってしまったら、私はもう以前のように響と真っ直ぐに接せる勇気なんてない。ないわよ…そんなの』
そう言って、由理ちゃんは私に攻め立てるように泣き崩れていた。
由理ちゃんはすごく臆病で、響ちゃんを守る事だけで必死だった。
そして、黒い感情など身に付ける事でなく真っ直ぐな心で生きてくれる事を求めていた。
何より願望としたらおそらく、このまま何も知らず一生を生きてほしいのが由理ちゃんの願望だったんだ。
それは、これからも変わらず変わらなかったんだ。


