そして、また心の精神が壊れそうになった。



それが美沙樹のお母さんが美実さんによって殺害され、共犯として歌菜までが加わった事が原因となったからだ。



また、何かが消え落ちた異様な何とも言えない感覚が迫っていた。



なんで、こんなにも次々と俺の前に嫌なものが迫ってくるのだろう。



吐き気と発作が同時にやってくる。



苦しくて苦しくて状況が飲み込めなくなった。



疫病神なのは俺だったんじゃないのか?



それでも心だけ耐えないと耐えていかないと、そう思っていつのように美沙樹に対して良い人を向けていた。



美沙樹が歌菜に攻撃を仕掛けて何かを隠しているのに何も言わない美沙樹にした行動も全部、美沙樹をしているという感情表情の1つで何の感情もなかった。



それ以前に俺の感情はとっくに壊れているから、他人に向ける表情など偽りでしかない。



素の俺は何の感情も持たないそんな人間だから。



ただ、苦しくて辛いという感情しか持てないんだ。



でも、美沙樹に対して多少なりとも感情があるのは事実だった。



なぜなら、気が付いたら好きだという恋愛感情が出ていた事に。



けど、その感情はまた消え去ろうとしている気がする。



意味がないから、好きだなんて思う感情など無意味だと思う。



どうせまた、心に深い傷を生むだけで何の意味も持たないから。



意味の持たない感情なんて消え去ればいい、そう思っていたんだ。



美沙樹が教えてくれた話を聞くまでは。