願う先にある想い

「ほら、美沙樹行くよ。遅くなる」



曲がり角にいる篠原くんが、私に声を掛ける。



「あ、うん」



私は篠原くんの呼び掛けに一歩踏み出したその瞬間、何かの異変に感じた私はぴたっと足を止め目上を見上げた瞬間、私は目を疑った。



「!?」



空中から植木鉢が私に向けて降ってきたのだった。



植木鉢が落ちる前に、咄嗟に避けるように2・3歩後ろへとしり退ける。



そして、ガッシャーンと大きな音に反応し後ずさった体がよろけて尻もちを付いてしまう。



「美沙樹!?」



「何?」



曲がり角の方にいた2人が植木鉢の落ちる音に反応し、振り返り私の方へと駆けてくる。



「あっ!?」



植木鉢が落ちた瞬間、私はばっと上を見上げると、そこには白石さんが屋上で顔を覗かせていた。



ビルは低めの高さだったのですぐに表情が分かってしまった。



「白石さん…」



やっぱりさっきのは白石さんだったんだ。



覗かせていた白石さんの表情が、遠くぼんやりだがなんとなく「チっ」と舌打ちした表情が見えそのまま姿が消えた。



「美沙樹、大丈夫?怪我とかない?」



駆けつけた葉月くんは、私の手を触り心配そうに顔を覗かせる。



「なんで、植木鉢が降ってくんだよ」



その後に篠原くんが怪訝そうにビルを見上げる。



だけど、葉月くんの触れる手に普通は気になるはずなのだけど、今はそれどころではなかった。



そのまま顔を項垂れさせてギュッと手のひらを丸め、私はか細い声で「白石さん」と呟いた。



「えっ」



「植木鉢が落ちてきて、咄嗟に上を向いたら屋上から白石さんが顔を覗かせていたの。やっぱり白石さんだった……」



おばあちゃんの言うとおり、美実さんは次の手段を出してきたのだった。



「歌菜が…?」



「どういう事?歌菜ちゃん居なかったよ?」



居ないんじゃない、見つからないようにしたんだ。