願う先にある想い

「ここが、由理ちゃんの部屋よ。荷物もそのままにしているの。由理ちゃんはもう処分していいって言われてるんだけど、捨てれなくてそのままにしてるの」



お母さんの実家に訪れて、ここあさんは家の中を案内してくれた。



「ここがお母さんの部屋…」



辺りを見渡していると、ふとあるものに目を向けた。



「アルバム…」



「よかったら見る?」



「えっ」



本棚にアルバムがあるのに気付いた私に、ここあさんはアルバムを手に取り私に渡してくれた。



「いいんですか?」



「うん」



ここあさんからアルバムを受け取りパラっと捲ると小さい頃のお母さんと美実さんとここあさんの3人が映った写真が現れた。



「これは、お母さんの子供の頃?」



「ええ、そうよ」



「………」



(みんな笑顔だ)



「この頃は仲が良かったんだけど、まさかこんな結果になってしなうなんてね」



「ここあさん」



ここあさんは思いを馳せるかのように、哀しい目で写真を見ながら呟いた。



何がこうなってしまっていたのか、何が間違ったのか、きっと誰も分からないんだろう。



「あら、これはちょうど今の響ちゃんと同じ年の頃ね」



「………」



(高校生頃だろうか)



でも、私と比べるとお母さんの方がすごく大人ぽくて綺麗だ。



お母さんがみんなから好かれていた理由がなんとなく理解した。



きっと私は、お母さんの知り合いから見れば私はお母さんとあまり似ていないのだろう。



お母さんは綺麗だけど、私は綺麗というタイプじゃないし頭だってそんなに良くない。



いつだって守られてばかりだった。



「本当 似てるわよね、今の響ちゃんと」



「…えっ」



ここあさんは懐かしそうな瞳で写真を見る。



(似てる?私とお母さんが?)



確かに顔のパーツとかは似ている部分はあるけど、全体的には私のが劣る気がする。



「そうですかね?」



「ええ」



そんな自信満々で頷かれても困るのだけど。



「さて、次に行きましょうか」



「はい」