それから、数年が過ぎたある日の事。



美実の行方は不明でどこで何をしているのかも不明。



でも、きっと元気にやっているのだろうと思って気にしないでいた。



それは、突然TVから流れてきたニュース。



そのニュースに思わず驚愕してしまった。




そのニュース内容は、家族一家全員を殺したという殺人事件で、犯人は全く検討が付かず、現場には一切刃物もなく、指紋を検査をしても家族以外出てこないという事件。



その事件に私は思わずもしかしてと思ってしまった。



けど、もう美実は甦生してちゃんと生活を送っているはずだから、そんなはずがないと心に思い、そのニュースの事は気にしないでいた。



そして1年後私は結婚する事になった。



と言ってもこれは親の勧めで好きで結婚した訳ではない。



それに心原の血筋の人間は好きにな人と恋愛はともかく友達さえも好きに作れないから。



結婚式の際、由理ちゃんと桜戸さんに招待を出していて、2人で来てくれた。



響ちゃんとは会えないので出す事はしなかった。



その時の由理ちゃんは美実の事など消えた存在になっているか、私の結婚にすごく喜んでくれた。



きっと由理ちゃんにとっては、この形が1番いいのだろう。



消えた存在になっている方が、由理ちゃんにとっては幸せなのだから。



ただ、少し響ちゃんの事のついて心配なのが、桜戸さん言わば、由理ちゃんは響ちゃんに対してとても過保護で少し異常な程に危ない事はさせないように、まるで何から守るようにしていると。



その事を聞いて、おそらく3歳の頃に美実に攫われた事が気に掛かって、異常な程の過保護になってしまったんだろう。



でも、響ちゃんはとても素直で由理ちゃんの言う事を聞いている、とても良い子みたいだ。



このまま、何もなくいつか私と会えたらいいなって思った。



由理ちゃんが、私を響ちゃんと会わせないのはきっと、本心ではまだ何も解決してないからだと思う。