題名のない恋物語




突然どうしたんだろう、もしかしたら頭がおかしくなってしまったのかもしれない。オロオロとしていると、涼は手を顔から外してゆっくりとこちらを向いた。






「あの、俺のために悩んだの?」

「うん、まあ、色々理由はあるけどそうだね」

「そんなに楽しみだった?」

「そりゃあもちろん!昨日も服選んだりしながらワクワクしてたよ」

「……、お前ダメだわ」

「え、何が?!」

「うるせー!」

「情緒不安定か?!」





今日の涼は変だ。そんなに緊張しなくても、君の方がデートには慣れてるじゃないか。


反応に困っていると、涼は私の手を取り立ち上がった。そのままエレベーターの方へと歩き出す。





「え、あの、涼さん?」