題名のない恋物語




「なんか、いつもと雰囲気違うし、髪の毛とかメイクとか、想像してたよりもずっと本物のデートみたいで、普通に緊張してましたすみません!」

「え」

「あと…大人っぽくてかわいい」





顔が熱くなる。本当にその一言だ。


なんだそれ、なんだそれ。なんでそういうこと言うの。私まで緊張しちゃうじゃないか。





「ごめん、俺きもいな。電車乗るまでに落ち着くわ。とりあえず行こう」

「う、うん」





ぎこちない。変な空気になっちゃったじゃないか。だけど嫌じゃなかった。


全速力で走ったあとみたいに心臓がうるさい。これだから嫌なんだよ、かわいいって言われ慣れてないと、言われた時に免疫力なさすぎて本当にどうしたらいいのかわからなくなる。


どうしよう、私こそきもいわ。嬉しくて、顔がにやけちゃうなんて。