「ココ最近ずっとひとりでここに立ってるでしょ。
誰か探してるの?」

どうして見ず知らずの私に構うのだろう。

「はい」

どうして私も素直に答えてしまったのだろう。

「俺ここらじゃ結構顔広い方だよ。
まあ容姿で分かるだろうけど、ホストやってんだ」

こうなる展開を期待していたからだろう。

「協力してくれるんですか」

「あぁ、でもここじゃ寒いから俺の店でも来ねえ?」


この人が私に構う理由がわかった。
客寄せって言うやつだ。

そうと分かっても着いていくのは、お金は持っているからだ。