「ふぅっ・・・これで良しっと」

花を一通り摘んでから、まとめて部屋の花

瓶に飾った。それと同時にお父様の側近が

ノックをして部屋に入ってくる。

「どうしたの?」

「これをミカエル様にと。王様からのプレ

ゼントでございます」

そう言って側近が手渡したのは、綺麗な勾

玉の形をしたストーンつきのネックレス。

ダイヤの様に輝きを放っていて、それはそれ

は綺麗な物だ。

「何かの記念日だったかしら?」

「いえ、そういうわけではないのですが、

そちらは貴重でなかなか手に入らない代物

という事で」

「そうなのね。お父様にありがとうと伝え

ておいて」

このネックレスの価値はよく分からない

が、それだけ貴重な物をプレゼントしてもら

えるのは嬉しい事だ。

「かしこまりました。それでは失礼致しま

す」

側近が出ていき、私は手にしたネックレス

を見つめていた。