「姫、僕が貴女を幸せにします。僕と結婚致

しましょう」

出た。

また今日も、新たな結婚相手がやって来

た。とは言っても、いろんな方が一方的にや

って来ているだけだけど。

「嫌よ。私は貴方と結婚するつもりなんて微

塵もないわ」

そう言うと、相手は泣いて縋りついてくる。

私は興味もない相手と結婚なんて出来な

い。今まで結婚を申し込んできた誰にも興

味がなかった。

「姫様、そんな事言わないで。僕と結婚し

たら、確実に幸せになれますから」

「嫌だって言ってるでしょ!」

男勝りな私は、相手を蹴飛ばすと部屋を出

た。城の外に出ると、溜め込んでいた息を放

出した。

「はぁ・・・私は結婚なんて、興味ないの

に」


私は、好きになった相手と結婚がしたい。

お父様が連れてきた相手なんて、何が何でも

嫌で堪らない。