「……好き…とかはわかんないけど…

夕のこと、あんまり幽霊として認識はしてなかった」



……そう言ってくれるのは久彦くんだけだよ



「そうか…」


……ごめん、やっぱりさっきの嘘


「え?」


私、幽霊だけど…考えてほしい

付き合いたいよ…



「…………うーん…」


……分かった、返事は今じゃなくていい

私が、久彦くんに好きになってもらうから…

頑張るから…

見ててね…!


「………分かった。

ありがとな!おかげで早めに吹っ切れたかもだわ!」


いいえっ!

でも…無理しないでね

「何を?」


本当は辛い気持ち、隠してんじゃないの?


「……夕はさすがだよ」


だって、彼女さんと出会う前から一緒に住んでるし


「ありがとう。ありがとうな。」



優しい人…


私はやっぱりこの人のことが好きだ