「...見かけない格好だなぁ、と思って。
どこから来たのかな?」


ちなみに今のララの服装は、動きやすい黒の戦闘服だ。



...確かに周りから見るとララだけ浮いている。


ララは服装のことなど気にせず、もしかしたらこの青年はセントラルへの行き方を知っているかもという期待を胸に、答えた。



「...セントラルのペル村よ」







「...せん...とらる...?
聞いたことないね」






「...うそ」




ララの住む世界、イマカティはひとつの大陸、ひとつの国である。



5つの地方に分かれており、どこの地方にいようと、一般常識でそれぞれの名前くらいは知っている。特に中央で首都のセントラルは。



先程の老人は物忘れでわからないのかと思ったが、流石にこの若い青年が物忘れということはないだろう。



このキョウという町に来てから、まさか…と思っていたことが今確実になった。











きっと私は異世界に来てしまったのだろう、と。