直生の答えは私の期待していた答えとは違った。


「・・・もちろん、応援する」


「・・・そっか、ありがとね!あ、私今日塾あったんだ。遅れちゃうからもう行くね。」


「・・・美紅!」


私を呼び止める直生の声が聞こえる。


それでも私は走る足を止めない。


直生の方も見ない。


今、泣いているのが知られてしまうから。


弱い私でごめん。


私は前の恋もそう。


戦える意思を持ってない。


またすぐに諦める。


もう恋はしない。


直生のことは心の中で思ってる。


言わない。


直生に好きだよなんて。