県展当日。
最優秀賞、優秀賞、特別賞など様々あり今日が発表の日だ。
私はドキドキしながら中に入る。
自分の絵が貼られているところまで行く。
私は・・・何も言えなかった。
あまりの光景に、声を失った。
私はすぐさまスマホを取り出す。
メッセージを送る相手は決まっている
『私の絵を見に来てる?』
すぐに既読がついて、返事がきた
『来たよ。どこかわかんねー』
『3階の奥の部屋。すぐに来て。』
『わかった』
早く早く
私はその一心だった。
「美紅!」
「直生!」
私は自分の絵を指差す。
「見て、私の描いた絵。最優秀賞取ったよ。」
私は満面の笑みを浮かべる。
直生は目を見開いて、私の絵に近づく
私が描いた絵を見て、さらに直生は驚く。
そう、私が描いた絵は・・・
雲ひとつない青空の中どんどん先へと走って行くひとりの男の子を描いた絵
この男の子のモデルは直生だ。