恋して想い、恋して涙





「おかえりー、購買激混みだったでしょ?買えた?」


亜衣がご飯を食べながら言ってきた。


「ううん、買えなくて迷ってたら直生がパンくれた」


「え!?本当に?すごい優しいね!」


「ほんと、すっごく優しいんだ」


私がくすっと笑うと亜衣はニヤニヤしていた。


「え?何ニヤニヤしてるの?」


私は少し引いた目で亜衣を見た。


「だーって、美紅のそんな笑った顔滅多に見ないからね!きっと、速水くん限定なのかな〜って!」


「ち、ちがうからね!直生とはそんなんじゃないし!!」


私は立ち上がってまで否定した。


「あやし〜。そんなに否定するところがあやしいよね〜」


私もなんでこんなに否定したんだろう