恋して想い、恋して涙





「え、あ、な、何言ってんの?美紅?好き・・・だったって・・・」


陸は驚いている。


目を見開いている。


当然だよね。


ずっと幼馴染だと思ってたやつから急に告白されたんだもんね。


「うん、陸のことずっと好きだったのだから、陸。私を振って?」


陸は地面を向いて、しばらくしてから私を見た。


困ってる顔をしていた。


「・・・美紅・・・俺は、早瀬が好きだ。だから、美紅の気持ちには答えられない。ごめん・・・」


「・・・亜衣のこと好きなことは知ってるからわざわざ言わなくていいのに。・・・陸は先に学校行って?これからも一緒に学校行かない。もう遅刻確定だし、私はゆっくり行くから」


「・・・わかった。ちゃんと学校こいよ」


そう言って陸は学校へ行く道へ進んだ


私は陸とは反対の方向へ歩き出した。


これで諦められる。


景色が歪む。


ぼやける。


地面にポタポタ雫が落ちる。


「・・・っ・・・くっ」


自分から言ったのに後悔してる。


終わっちゃった。


私の・・・初恋。