速水くんと一緒に昇降口を出て、正門に向かう。


その時だった。


目の前にふたりがいた。


なんで、亜衣がいるの・・・。


亜衣は帰宅部のはずだからこんな時間まで残ってなんかいない。


私と待ち合わせをしていたその場所に亜衣がいた。


ずっと陸を待っていたその場所に・・・


速水くんもふたりがいることに気づいたのか私の腕を引っ張ってさっき出た昇降口に向かった。


私はただただ引っ張られるまま進んだ


速水くんはそのまま1階の空き教室に入った。


そして、速水くんが扉を閉めると同時に私は、しゃがみこんだ。


あの時間で私はしっかり見た。


亜衣のはにかむような笑顔。


陸はいつも照れた時、鼻に手を当てる


さっきの陸もしていた。


ふたりは両想いなんだと改めて知った