授業が終わった後、陸が私の元に駆け寄ってきた。


「美紅!このプリント教えて!」


「あーごめーん私今忙しいんだよねーだからさー亜衣に教えてもらってよ」


私はそう言って亜衣の方を指差した。


亜衣はこっちをずっと見ていたのできっと私の声は聞こえてる。


聞こえるように大きな声で話したからだ。


陸は私に小声で


「美紅!さんきゅー!きっかけできたし!」


そう言って、亜衣の方へ行った。


次の授業は生物で移動だから、私は先に移動していようと思った。


あのふたりを見ていたくない。


それが理由だった。