亜衣と別れて家に着いた。 「・・・ただいま」 私はボソッと小声で話した。 すると、階段から降りてくる音が聞こえる。 「姉ちゃんお帰り。遅かったじゃん」 弟の新だ。今中学3年生。私の通う高校を受験するらしい。 「まあね、亜衣と話し込んでた」 私は今は1人になりたくて、階段を上がろうとした時、腕を掴まれた。 「なんかあったの?陸とか?」 新も知ってる。 私が陸を好きなこと。 「・・・別に、大丈夫だから」 私は掴まれていた腕を振り払って部屋に駆け込む。 鞄を机の上に置き、ベッドに飛び乗る