どうすればいいのか、答えに迷う。
迷う時間なんてない。
私は陸に応援すると言った以上、好きとは言えない。
私はオレンジジュースを手にとって口へ運ぶ。
一息ついたところで話す。
「・・・私は陸のことは・・・好きじゃない」
亜衣の顔を見るとさっきまで泣きそうになっていた顔がぱあっと明るくなった。
ああ、やっぱりそうなんだ。
私はそう確信した。
「よかった〜!美紅が相手だと敵わないって思って!私ね、萩原くんのことが好きなの。ずっと前から気になってて・・・好きって思ったのは最近かな。」
ずっと前から気になってた・・・か。
陸もきっとずっと前から気になってたのだろう。
ふたりは両想い。
私が入れる隙などない。
私には敵わないって思った?
逆だよ。亜衣。
私が亜衣には敵わないんだよ。

