恋して想い、恋して涙




私と速水くんは午後の授業全てをサボってしまった。


放課後になり、私はまたスケッチブックを持っていつもの場所へ向かう。


速水くんは、顧問の先生に怒られている。


陸上部の顧問の先生は速水くんの担任の先生だから。


速水くんはまだ走っていない。


しばらくは説教になると思ったので私は丘の上で寝転ぶ。


私の目には青い空が写し出される。


青い空が広がっている。


雲ひとつない綺麗な空。


これを“晴天”と言うんだろう。


風が心地いい。


速水くんの走る姿もこんな感じだと思う。


しばらくして、私が起き上がって速水くんの姿を探すと、速水くんは雑草取りしていた。


きっとサボっていた罰だろう。